SNSで革命を起こせる!?~フェイスブックで国を変える時代~
SNSとは迅速に情報を世界中に共有できるメディア。
昔であれば新聞やラジオ、看板などで各国が必死に国民に届けようとしていた最新情報は今となってはスマホを持ったひとりの日本人が地球の裏側のブラジル人に瞬時に容易く伝えることが可能になりました。
アメリカのトランプ前大統領のTwitterからもみられるようにSNSは政治的なメッセージを広げるために利用されたり、またその投稿への国民の反応が国勢調査になるといっても過言ではありません。
そんな、メディアとしての圧倒的な地位を確立したSNSですが実は大きな政治運動を行うための起爆剤として機能しているという側面もあります。
分かりやすい例でいうとアラブの春とその一連の流れの中に起きたエジプト革命が挙げられます。
アラブの春というのは中東の国々で次々と連鎖して起こった革命の一連の流れを指すもので、チュニジアやエジプトが結果として民主主義を勝ち取った大きな出来事のことを言います。
その中でもエジプトの革命を例に取ると、SNSがどれだけ庶民を団結させ大きな運動を導くかというのが顕著に現れました。
チュニジアの革命が成功したことが報道されたことをきっかけに長い間政府への不満を感じていたエジプト人に希望を与え、さらにはハリード・サイードという男性への警察からの不当な暴力がSNS上に動画としてあげられたことで大きな運動へと成長していきました。
被害者の家族によってFacebook上にあげられた動画はたちまち拡散され、海外の権力者も賛同するほどまでに広がりました。これをきっかけにエジプト人たちはSNS上で団結しデモを行い、結果として革命を成功させました。
このエジプト革命の例から見て取れるようにSNSというものは日常生活で友人とつながるだけでなく、国単位で人々を団結させて一国の革命まで導くようなパワーのあるツールにもなるのです。
直近で言えばアメリカのBLM運動もSNSによって広められましたので、もはやこれからの政治的な運動のすべてがSNSを利用する、というのがニューノーマルなのかもしれません。
インスタグラムの投稿を見てあれも欲しいこれも欲しいと夢想するのも楽しみ方のひとつではありますが、たまには「この投稿から革命がおきるのではないか?」という視点を持つのも一興かもしれませんね。