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新卒が考える「プロフェッショナルとは?」~期待値の超越~

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学生から社会人への変化

プロフェッショナルとしての意識とは何かについて考えるときに、まず学生から社会人

になることで変わることを考えなければなりません。一つは所属する団体に対してお金

を払う側からお金をもらう側へと変わる点にある。学生のときにどのような姿勢で学ぶ

かは基本的に自由であるのに対し、社会人は給料をもらう分相応の働きをして会社に還

元する責務がある。消費者から生産者へと変わるとも言える。また、社会人になること

で会社の看板を担いでクライアントとビジネスを行うこととなる。この責任を背負う上

で重要となるのがプロフェッショナルとして振る舞う姿勢である。無論社会人一年目の

会社員は一般的な感覚でいうところのプロフェッショナルからは程遠いように感じる。

右も左もわからず上司から与えられたタスクをこなす人をプロフェッショナルと呼ぶの

は如何なものかと感じるが、意識だけは先輩や上司と同じ次元にいなければならない

自社に属していて成果をあげることで会社全体に貢献していくという意識である。その

大枠での意識は数多の思考や行動によって形成されていくものである。

プロフェッショナルの意識と他人の期待値

プロフェッショナルとしての意識を育むうえでひとつ重要なポイントは仕事相手の期待

値を正確に測り、それを必ず超えていくことだ。どれだけ時間をかけて丁寧に仕事をし

て自分の中での完璧を追い求めても、いざそれを提出するときに相手が求めていた成果

でなければ意味がない。それはその相手が上司でもクライアントでも変わらない。まず

仕事を与えられた時点でその終わりのイメージを把握する。もし足りない詳細があれば

質問をすることも非常に重要である。相手がどのような内容をどのレベルで求めている

のかを把握することで無駄なことをしないで済むし結果として相手を満足させることへ

とつながる。しかしここで注意しなければならないのが自分のキャパシティを見誤らな

いことである。もとより期待されているものを提示できないのであれば安請け合いはす

るべきではない。お互いにとって損になるし時間の無駄になってしまうので、その場合

は丁重にお断りするか相手の期待値を下げることも必要になってくることを頭の片隅に

常にとどめておくべきである。

期待値の測り方

具体的に期待値を図るうえで重要になるのが社会人としての基本である報告・連絡・相

である。報連相の一番の目的は他者間での認識のすり合わせだ。部下が上司から仕事

を受ける際に最もすり合わせるべき点は4つある。仕事の背景や目的、具体的な仕事の

成果イメージ、クオリティ、そして優先順位・緊急度である。基本的に仕事を割り振ら

れるときに詳細を事細かに指定されている場合のほうが少ない。そのようなときに相手

の指示の曖昧な部分を補い、自分なりの仮設を立ててコミュニケーションをとることが

重要となる。クオリティで言えば3日で60点の成果を求める場合や1週間で100点の成

果を求める場合があり、緊急度も推測のみでは事実を補うことができない場合が多い。

報連相によりその部分を補い共通認識をもつことで相手の期待値を知り、そうすること

で自信を持って相手の期待値を超えて評価を得ることができるようになるのである。

まとめ

このように上司やクライアントの期待値を図ることで初めて同じ土台に立つことができ

ると言える。プロフェッショナルとはこのようなことを当たり前とし、求められたこと

に加えてさらに価値を上乗せして提供できる人間のことを言うのではないかと思う。社

会人となったことで始めてそれを目標として仕事をする権利を得ることができた。会社

の一員として貢献する義務を果たしながらその権利を広げていくことで意識以外の部分

もプロフェッショナルに近づいていくことができる。新入社員として自分にできること

はかなり限られているかもしれない。しかし、正しい意識を持ち努力する権利は与えら

れているので、そのありがたみを感じながら周りの期待値を超えた働きをする「プロフ
ェッショナル」になりたいというのが将来の展望である。